読書の日記#78「ワイルドサイドをほっつき歩け」を読み終わる

今年も残すところ一ヶ月を切りました。年間100冊読むのは達成できたので今度は量より質を気にしながらだらだらと楽しく読書していきたいです。

今日はブレイディみかこ「ワイルドサイドをほっつき歩け」を読み終わりました。この本は著者が嫌われがちなイギリスの労働者階級のおっさんをありのまま描いたエッセイ本です。日本でもおっさんは仮想敵にされやすく嫌われ概念気味な辺り、それは割と世界共通なのかなぁ。
そんな酸いも甘いも極めたおっさんを著者がユーモラスに見つめる目線は優しくもあり面白くもありました。おっさんだって生きている。
このユーモラスなおっさん達を見ていると、人は属性や主義主張だけでは計りきれず、色々な面があり、思想的に理解できないと思う人間にも深く見てみれば思うところがあるんだなと思わされました。
まぁそれでも思想的に理解できない人間と話すのは疲れるんであんまりやりたいことではないし、出来るならば自分と同じ思想の人だけで世界が構成されれば楽なのにな、とは思いますが世の中そうはいかないもんです。多様性って言葉の持つきらびやかさとは裏腹に面倒くさい概念だと思うんですが、この概念がないといつ自分が排斥される側になってしまうかわからないので、面倒くさいけど大切なんですよね。
色んな人間がいることを知ることでそんな多様性のある世界がより良くなるのかなと思いました。

ちなみに本書はポール・ウィリス「ハマータウンの野郎ども」を意識した本なんですが、私この本読んだことなかったんですよね。
だから買ってきました!(行動が早い)
次に読む本をこれにしようと思います!