読書の日記#101「beの肩書き」「神の島のこどもたち」「地下アイドルの法律相談」「さいはて紀行」を読む

年末年始休暇3日目、本当に本を読んで仮面ライダードライブを観て昼寝してみたいな生活をしてお篭りライフを満喫してた。引きこもり万歳!お篭りライフを快適にするために買ったコウペンちゃんグッズが良い感じなので本当に快適。

今日は四冊本を読み終えた。
①兼松佳宏「beの肩書き」
肩書きっていうと会社員等自分がなにをしている者かを示すものだけど、この本では自分がどんな人間かを示す肩書きを見つけることで人生の軸をぶらさずに生きていくことを提唱していた。
確かに「自分のやりたいこと」の焦点を何をしているかではなくてどんな人間かに合わせた方が広く物事をとらえられるし、軸がぶれないからこの視点は大切だなぁと思った。
ちなみに私は「やりたいこと」は何かを解釈して他人に伝えることなので今の肩書きともネットでの活動でも割と軸がぶれてないなぁと思ったし、だからこそ楽しく続けられてるのかなと思った。

中脇初枝「神の島のこどもたち」
これは終戦間際と終戦後の沖永良部島をテーマにした小説。戦争小説だと著者のイデオロギーが入りやすいんだけど個人的にこの本はその島に住む少年少女の純粋な視点から観た島の様子を描いているし、思春期の淡い恋心等戦争の話に終始してないからあまりそういうイデオロギーらしさは感じなかった。
方言がそのまま使われてるので最初は面食らったけどルビで翻訳がしっかりかかれてるから読みづらくはなかったので良かった。

③深井剛志・姫乃たま・西島大介「地下アイドルの法律相談」
雇用関係という枠組みはとても偉大で労働者になれば法律で保護されるんだけど、地下アイドルみたいなダイレクトに雇用関係といえるかいえないか微妙な業界では常に不安定な地位に立たされてしまう。ここで法律で自分を保護できるように立ち回れればいいんだろうけど、地下アイドルになる子達はまだ若く、そういう立ち回りを要求するのはなかなかにハードルが高いと思う。自分が法律勉強してきていて、法律関係の仕事についてるからわかるんだけど、法律を使いこなすのって難しい。クイズとは異なり正解があるものではなくある種の思考回路を身につける必用があるのでググってはい!解決!ってなりづらい。法律関係の本もなんやかんやで読むけど初学者向けって言いながらある程度勉強してないとわかりづらい本やわかりやすくする余りに紋切り型のような回答を書いてるだけの本とかもあるので初学者に法律の本をおすすめするのって結構難しいんだよね。
そんな中で分かりやすく地下アイドルが陥りやすい法律問題について解説してくれているのが本書です。付録の裁判例は法律勉強してないと何いってるのかわかりづらいと思うけど、本文は初学者でもわかりやすくまとまっている良書だと思った。可愛らしい漫画もついていて読みやすいので、地下アイドルを目指す子は必読だと思う。勿論ここで書かれてることは他の業種でも応用可能なので色んな人に読んでみてほしい一冊。

④金原みわ「さいはて紀行」
奇妙なスポットに行くテレビを見たりそういうルポを読んだりするとワクワクしませんか?好奇心をくすぐられるような場所に自分で赴くのはハードルが高いけれども、そこに行った人の体験談を見たり読んだりすることで非日常に出会えるのは本当に好奇心が満たされる。本書はそんな奇妙なスポットに行く著者のエッセイ。
この本のいいところはその奇妙なスポットを第三者的に淡々と伝えるのではなく、内側にいる人々と交流し、同じ目線で世界を見ているところ。その著者の目を通してまるで自分もその世界に溶け込んだかのような気分になれるのでオススメです。

本を四冊も読んだので久しぶりにめちゃめちゃ読者ブログらしい上に長いブログになったので満足した。年末年始はこれを続けたいところ。