読書の日記#75「変身」を読み終わる

ようやく固形物が食べられるようになった私です。本調子に戻ってきたので、本を読み終えられました!健康は大切だと改めて思いました。

今日はフランツ・カフカ「変身」を読み終えました。「変身」を読むのは二回目なんですが、最初の時よりも楽しく読み終えられた気がします。
この小説は不条理な物語とよく言われている通り、不条理で溢れています。そもそもスタートから突然主人公が虫になってしまっていたり、主人公は家族を支える稼ぎ頭だったのにその主人公がいなくなった後の方がどこかシャキッとしてる家族や、最終的に虫になった主人公を疎ましく思い、その死に安堵し、新しい生活を夢見る家族で締め括られるところとか、本当に不条理で一杯です。
ですが、本書は不条理で一杯なのに暗くはなく、どこかユーモラスで面白いのが上手いところなんだろうなと思いました。主人公は虫になってしまったのに、虫になったことに慌てるのではなく寝坊してしまったことに慌てて仕事の心配ばかりしているところとか、「いや、そこ?!」とツッコミたくなるところがありますし、全編通して主人公は自分が見るのもおぞましい虫になったことについては特に気にしていないでなんやかんやで満喫(?)してるところがユーモラスだなと思いました。
それに加えて、稼ぎ頭の主人公を失ってから家計の為に働きだした家族が主人公が稼いできていた時よりもシャキッとしてるのも不条理でありながら、どこかユーモラスで面白かったです。これ皆で働いてたら良かったのでは?!感があったり、特に父親は働き始めてからそれまでの頼りなさが消え、ボタンをしっかり付けて生活するようになっていてこの人リタイア向いてなかったんだな……と面白くなりました。
不条理でありながら、どこかユーモラスな名著として有名な本作ですが、長さも丁度良く読みやすいので是非まだ読んだことない人も読んでみてほしいです。

今日は久しぶりに読書ブログらしい内容になったぞ!健康は正義!