読書の日記#83「夫のちんぽが入らない」を読み終わる

仮面ライダー鎧武が面白い!今丁度折り返し地点なのですがようやく着地点が見えてきて益々面白くなってきました。東映特撮ファンクラブの有料会員になって観た甲斐がありました。

今日はこだま「夫のちんぽが入らない」を読みました。最初は二次創作のネタのために読もうかなという不埒な理由で読み始めたんですが、この本はタイトルのイロモノ感とは異なる今を生きる女性の生きざまが描かれていて面白かったです。
昔に比べれば漠然とした「普通」という尺度に振り回されることは今は減っては来ましたが、それでも社会人になるとどうしても会話の節々で「普通」であることが当然という価値観は見え隠れするものです。会話でも社会人になると結婚の話は男女問わずされますし、女性はそこから妊娠し出産する前提でライフプランを立てているものという前提で話されることは少なくありません。
そんな「普通」に振り回されつつもそこから離れた生き方を選択したこだま夫婦のゆるやかで優しい生き方は現代に「普通」の生活の意味を問いかけるのではないでしょうか。
著者のこだまさんはかなり真面目な方でそれ故に「普通」でない自分に苦しみ、壊れながらも前に進み、長い年月をかけて自分達らしい生き方をするようになりました。ここには正しく愛があり、夫婦という共同体の良さがあると思います。
昨今では伝統を持ち出し同性婚に反対したり選択的夫婦別姓に反対したりする人の声が大きいですが、人には色々な事情があるのだから「普通」に押し込めようとせずに色んな選択肢を認めていいのではないのか、と思いました。
夫婦なら子供を作るもの、夫婦なら性生活を行うものというのもあくまでもひとつの価値観に過ぎず、そこを「普通」というマジックワードに変に重きを置かなくていいんだな、と思わせてくれる本でした。