読書の日記#108「小説禁止令に賛同する■■■■■■■■■■」を読み終わる■■■

そろそろ年末年始休暇が終わってしまうのでテンションが低め。今日は1日謎に眠かった……

今日はいとうせいこう「小説禁止令に賛同する■■■■■■」を読み終えた。
この小説はとにかく独特だった。2036年に日本が亜細亜連合に敗戦し、属国となっている世界で小説禁止令が発令されたというディストピア小説。この本は一人称小説で「私」は小説禁止令に賛同しており、小説がろくでもないものだと説明するために小説禁止令を賛同する論評を書いていて、その論評が本書というなかなか独特な小説でした。
読んでみないとどんな本か説明するのが難しい本書なんだけど、中に書かれている小説論は的確なもので小説への理解を深めてくれるものだし、実質的にこれは小説なので小説禁止令に賛同しているという体裁で、小説の無限の可能性を表現している良い小説だった。
とにかく読んでみてその奇妙で誠実な世界を覗いてほしい一冊。

読書の日記#107「アフリカの印象」を読み終わる

ようやく仮面ライダードライブを完走した!めちゃめちゃ泣いてしまった……とてもいい物語だった!
今日もダラダラと本を読み、仮面ライダードライブを観て、寝ていた日だった。

そんな感じで去年からちまちま読んでたルーセル「アフリカの印象」の全訳版が読み終わった。この本は抄訳版を読んでたんだけど、抄訳版ではわかりづらかった前編と後編の関係がわかったのが収穫だった。この本は前編の祝祭の演目の様子の話と、後編の何故この演目が出させるようになったのかの背景説明に分かれていて、その切り目がとくに説明のないまま唐突に行われるので読みづらい部類だと思う。
読み終わった今も正直よくわかんない本だなぁと思ったし、解説を読むとこれは言葉遊び要素の強い本だから原書で読まないと面白さが伝わりづらいのかなとも思った。
奇書の部類の本は初めて読んだけどシュルレアリスム文学と言われる通り、よくわからん本だった……

読書の日記#106「コウペンちゃん」「本を読めなくなった人のための読書論」を読み終わる

今日はコウペンちゃんやポケモンのグッズを買いまくった後で今日本オープンしたマルジナリア書店byよはく舎さんに行ってきました!
マルジナリア書店byよはく舎さんの公式Twitter
https://twitter.com/marginaliaBS?s=09
京王線分倍河原駅の目の前にあるビルの3Fにある新刊・古書書店で、とてもおしゃれな内装とキラリと光るセレクトの本屋さんでとっても良い本屋さんでした。ここでもまた沢山買ってしまいました。積み本がまた増えた……www

今日はコウペンちゃんはなまるステーションで買った、るるてあ「コウペンちゃん」とマルジナリア書店で買った、若松英輔「本を読めなくなった人のための読書論」を読み終わりました。

①るるてあ「コウペンちゃん」
この本はイラスト集というか絵本なんだけど、本当に荒んだ社会人の心に染み渡る可愛さに溢れた本でした。元々るるてあさんがTwitterで描いていた人を癒すイラストがバズって商業展開されるようになったのがコウペンちゃんなんだけど、本当に社会人に寄り添ってくれる可愛さが心に染みる。おとなになると●●して当然、と言われることの方が圧倒的に多いし、それをやっていかないと社会ではやってけないのは事実なんだけど、それを当然のことと自分でも思い込んでしまい、ダメな時に自分で自分を過度に責めてしまうのはとても苦しい。そんなときにコウペンちゃんは優しく寄り添ってくれる。そんな存在を心の中に住まわせることで、この厳しい社会を少しでも楽に生きていくことが出来たら、ちょっと世界が明るくなるな……と思いました。

若松英輔「本を読めなくなった人のための読書論」
最初タイトル見たとき、これ私のための本かと思ったw2021年は無理せず本を読んでいきたいとは思っていても、やっぱり何かしら読んでないと落ち着かないところがあった。
本書では、「読みたくない時は読まなくてもいい」「本を読むことは対話であり、ゆっくりでいいし読了に拘らなくていい」など、私が無意識のうちにある種の焦りを感じていた点について優しく語りかけてくれているようでした。
何か疲れて本がよめない!って人にはオススメの本です。

こんな感じで新年最初の本はるるてあさんの「コウペンちゃん」でした。コウペンちゃんの本はまだ何冊も出ていて全部買ってるので疲れた時に読もうと思います。
ちなみに保坂和志カンバセイション・ピース」はじみにもりもり読んでます。読了はまだ遠いけど読んでるだけで楽しい。ルーセル「アフリカの印象」は完訳版読んでもよくわからんな……って感じの本でこれはあと少しで読み終わる。年末年始休暇の間に読み終えたい。

読書の日記#105新年明けましておめでとうございます!「カンバセイション・ピース」をダラダラ読む

明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いいたします。
去年が読了や読了冊数に少し拘ってしまったところがあったので今年は読了数を気にせずにゆっくり楽しくダラダラと読むようにしようかと思ってます。
雑談や脱線が増えるかと思いますが楽しい脱線が出来るようがんばります。

今日は何も読み終わらなかった!年末年始休暇なんかしら読み終わってたけどここに来て疲れたのか、上の方針を意識し始めたのかとにかく読みたいときにダラダラ読むようになった。
今読んでる保坂和志カンバセイション・ピース」がとても面白いんだけど先が気になるタイプの小説というより、登場人物がゆっくりと生活している様を見届けるのが楽しいタイプの小説なので読むペースはゆっくりゆっくり。これを今年最初の一冊にしたいんだけど、多分平行して読んでる山中俊治「デザインの骨格」とか去年からズルズル読んでるルーセル「アフリカの印象」の方が先に読み終わりそう。
私にとって「カンバセイション・ピース」は初の保坂和志作品なんだけど、これを読むきっかけになったのはこのブログで何回も話に出してる柿内正午「プルーストを読む生活」の中にちょくちょく出てくるからだ。去年の年末に池袋のジュンク堂書店保坂和志作品をあるだけ大人買いしてきて、今年からゆっくり楽しく読んでいきたい。
著者の柿内正午さんが保坂和志さんの影響を受けているからか、「カンバセイション・ピース」に漂う雰囲気は「プルーストを読む生活」に漂う雰囲気ととてもよく似ている。正確には「プルーストを読む生活」が「カンバセイション・ピース」に雰囲気がよく似ているって言った方がいいのかな?
疲れた時にダラダラ読める本を求めてたんだけど最近出会えてなかったところに「カンバセイション・ピース」と出会えてラッキーだった。ゆるゆると読書をしていきたい。

読書の日記#104「恐竜まみれ」「ランバダVol1」を読み終わる

今年もあと少しで終わりだ。某新型ウイルスの影響で帰省しなかったから、年末感が薄くてもう眠い……

今日は小林快次「恐竜まみれ」とわかしょ文庫「ランバダvol1」を読んだ。これが2020年最後の読書。

①小林快次「恐竜まみれ」
恐竜の研究は体力勝負!なアドベンチャーあふれるエッセイだった。時にはグリズリーの彷徨く秘境で、時には果てしない砂漠で、期間の限られた中まだ見ぬ化石を探す筆者はまさに冒険者。期間が限られた中探し回り、時間切れになるとまさかの翌年への持ち越しになるという長期スパン計画。短気な私には絶対向かないな……って思った。
この本は恐竜についての本だけれども、科学の知識がなくても全く問題がなくとても読みやすくてオススメです。

②わかしょ文庫「ランバダvol1 」
この本はとにかく書いてる人が天才。独特のセンスで日常を綴るんだけど、そのセンスが独特でめっちゃ面白い。言語化出来ない面白さなので是非買ってください。
ここから買えます。
https://kawariniyomuhito.stores.jp/items/5d3af8023a7e962832668fa2

今見たらあと一点しかなかった。
早い者勝ち!

読書の日記#103「くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話」「ウンコな議論」を読み終わる

明日はとうとう大晦日。結局年末年始休暇5日目は寝てご飯食べて本読んで仮面ライダードライブ観てたらあっという間にすぎてしまいました。

今日はヤマザキOKコンピュータ「くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話」とハリー・G・フランクフォート「ウンコな議論」を読んだ。

ヤマザキOKコンピュータ「くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話」
お金の使い方について考えさせられる一冊だった。投資って聞くと利益を得るためにやると思われがちだし、本書でもその側面は否定してないんだけど、投資を自分の好きなものを育てる為や自分の人生を豊かにする為の貯金として捉えて、より豊かで楽しい世界にするためにお金を投資していこうっていうのはかなり同意できる。
私が本をネットでは買わずにわざわざ本屋で買ってるのもある種の投資で、自分の好きな本屋という店に投資している側面がある。この本を読んでより一層お金の使い方を考えていこうと思った。

②ハリー・G・フランクフォート「ウンコな議論」
この本はタイトルがなんかおもろかったからノリで買ったんだけど思った以上に真面目で難しい話だった。ウンコな議論、つまり屁理屈について嘘よりもタチが悪いと言い、そのウンコな議論がどういう形で生まれていくのかをロジカルに話していくんだけど、結構取っつきにくかった。
解説によるとこれは反知性主義へのカウンターに書かれた論文が元になってるとのことで、時代背景を知らないとちょっとどこに機関銃ぶっぱなしてるのかわかりづらいなぁと思った。
屁理屈ってのは真実への不義理であり、そこについて焦点を合わせてない時点で嘘よりもタチ悪いって話だと私は思ったんだけど正直ここに書かれてることを読みきれてる気がしないので、読んだ人はこっそり教えてほしい!

読書の日記#102「天国と、とてつもない暇」、「西一番街ブラックバイト」を読む

年末年始休暇四日目、今日は昼寝して本を読んで昼寝して仮面ライダードライブを観て昼寝してた。よく寝た1日……

今日は最果タヒ「天国と、とてつもない暇」と石田衣良IWGP西一番街ブラックバイト」を読みました。

最果タヒ「天国と、とてつもない暇」
正直言って私には詩の造詣がない。なので何がいいのかよくわからん。でも最果タヒさんの作品を読んでる時はよくわからんけど面白い!って気持ちで読んでる。
よくわからないけどおもしろいってめちゃめちゃ面白い感覚。これぞ読書の醍醐味。

石田衣良IWGP 西一番街ブラックバイト」
石田衣良は時代を切り取るのが上手い作家だと思う。男女の恋愛を主題にすると石田衣良特有の酔った感じが気持ち悪くて苦手なんだけど、そういう話じゃないとその石田衣良特有の酔った感じが独特のセンスに昇華されて面白くなる。
タカシやマコトも歳を重ね、結婚がちらつく年代になったからか、最初の頃にあった勢いは落ち着き代わりにある種の達観による落ち着きが見えるようになったなぁと思った。長期シリーズでちゃんとキャラが歳を重ねて変わっても根幹となる面白さが変わらないのは上手いなぁと思った。