1月2日放送 放送禁止~ワケあり人情食堂~考察※ネタバレ有り

フジテレビが不定期に放送していた、放送禁止シリーズと呼ばれる深夜ドラマシリーズがあります。ドラマ版は放送禁止ーデスリミットー以降、 劇場版という形で作られていましたが、この度 地上波深夜ドラマ枠で復活したので、放送禁止おたく(と言っても私がこのシリーズ知ったの数年前だからリアタイしたこと無いけど!!!)としては本当楽しみすぎでした。 

そして 放映をリアタイしましたが、初見向けを意識したわかりやすい 構成な上に謎自体は練られていて本当良かったです。前まではわかりやすくするための振り返り シーンをどう入れるか に苦心してた印象でしたが、ストーリーテラーを置いておくことで解説編を別枠で出来たから、 モニュメンタリー部分に無理に解説要素を入れなかったのでモニュメンタリー を壊さずにすんだのは本当良かった。

それに  放送観て本物だと勘違いした人が クレーム入れる危険性もなくなるだろうし。

 

以下、本作の裏のストーリー考察です。 

がっつりネタバレしてます注意!!!

Twitterで伏せで投げたのをベースに、見返した上で新しく気づいた要素を入れた上できれいに直したものです。

 

①裏のストーリー

 

2014年春、アジアの富豪が強盗犯に殺された。殺されたアジアの富豪には娘がいた(それがアルバイトのヒナちゃん)。

生き残ったヒナちゃんは、海外ボランティアだった作中の女将に相談し、女将はヒナちゃんに協力し、優秀な三人の部下(コックをやっていた三人のこと(この点について後述で補足))一緒に暗殺を企てることになる。

そして、 強盗犯があの付近に潜伏してることを 知った5人は2014年冬に 答々食堂を開く。

答々食堂を開店したのは、故郷の料理を出すことで故郷を懐かしんだ強盗犯がくるだろうと予想したトラップ。 そして、何でお悩み相談してるかというと、暗殺に使える人間を探すため(この点は後述で詳しく述べる)。

 

当初は、逆上したガブリエル利用して殺すつもりだった(この点についても詳しいことは後述)。

でもそれがトクさんの介入で失敗。

 

その後、トクさんが酒癖悪いこと、「生きてる価値無い」というワードが地雷なことを聞いて、利用できると気づき計画変更。トクさんがグエンに失恋したのを利用して殺そうとする(この点についても後述で補足)。

グエンは女将にトクさんがつけ回してることを相談すると、女将はトクさんにきつく言えとアドバイスし、トクさんの地雷ワードを織り込んだ拒絶文句を提案する。他方、トクさんが失恋し女将に相談しに来たときには、女将は慰めつつもヒナちゃんに酒持ってこさせて、流れで酒を飲ませる。

 

そして、酒をのんだトクさんに対して、グエンは女将に焚き付けられたワード言い、酒で過激になったトクさんに殺される(この点について後述補足)。 

 

目的達成した5人は食堂続ける意味がなくなったので閉店して、その後行方不明。

 

② 要素考察

・何故、お悩み相談をしているのか?

暗殺に使える人間を探すため。

悩みを抱えてる人間は弱ってるから基本つけいる隙がある。そこに親身に相談をうけ 上手く気持ちよくさせて都合良く動かせることで、グエン暗殺に利用仕様としたんだと思う。 

終わりの解説編で有田の「トクさん以外には肯定的に 悩み相談受けてたのに~」云々の下りは、グエン暗殺に利用できないと判断した人には直ぐに悩み相談打ち切る方向に行ったけど、利用できそうなトクさんには利用できるように 上手く誘導しようとしたんだと思う。あの相談の時点で、女将がトクさんに「 うちの店にも良い子くる」とか言ってたし、グエンを 気に入るよう仕向けてた辺り、序盤のうちに手駒の一つとして狙ってたと思う。

最初は何かと問題を抱える外国人の不法滞在者が何らかの形で相談にくるだろうのを見越したトラップだと思ってたけど、見返してグエンが終盤のトクさん絡み以外特に悩み相談してなかったことで考え変えた。 多分 問題を抱えたグエンがくるのを待ってるだけなら、絶対グエンがいつも女将に相談してて~みたいな下り露骨に入れたと思うんだよな。多分そういう側面も無きにしもあらずな気はするんだけど、作中でグエンが特に悩み相談してないことから、制作者の意図はどちらかというと、暗殺に使える手駒を探してたって方が大きいかと。

個人的に全体的にコスパ悪すぎだろ!ってぶっちゃけ思ってたけど、女将が「下手な鉄砲数打ちゃ当たる~」って言ってるし、効率悪いのは認識してたっぽい?。 

 

・答々食堂の意味は?

→答えが二つ=answer two=あんさーつー=あんさつ(放送禁止シリーズ特有の言葉遊び。 

 

・あのメニューの意味は?

→グエンが死ぬまでのメニュー頭文字(たまに二文字目も入れる)は、ぐうぜんをよそおってあんさつせよ

→グエンが死んだ後のメニュー頭文字は、もくてきはたっせいした

 

・ あのガブリエルの殺害未遂は本当に仕組まれてたの?

→店主が包丁を脇に置いていた点、ヒナちゃんがグエンを押してガブリエルに刺させようとしてた点、トクさんが助けた後の女将達の顔が失望してる等からグエン殺害のために仕組まれてたのはほぼ確定。

個人的にガブリエル達とあの5人が組んでたのか否かが少し確信持てないんだけど、私としては組んでないんじゃないかと思う。

理由はちょっと弱いんだけど、フィンが観てる限り本気でガブリエルが強盗犯じゃないかと不安になってること と、やたら強盗の話してること(犯人側なら余計なこと言わなそう)ってところ。あと、元々組んでるなら、あんな芝居せずにさっさと暗殺してると思うんだよなぁ。

でも、全て反論可能だし、ガブリエルが最後謝罪に 来たり、いきなりのフィン 疾走やらちょっとできすぎだから、実は組んでた説も あると思う。

・トクさんをグエン 殺害に 利用しようとしたタイミングはどこか。

→ガブリエルによる暗殺計画が頓挫した後に、トクさんが「自分が酒癖が悪く、酒のせいで傷害事件を起こしたことを暴露したタイミング

あの発言の直後に女将が「トクさん使えるね」と言ってるのは、 トクさんがグエン殺害に使えるって意味

前述の 通り、元々あのお悩み相談 自体、暗殺に使える 人間を 探す意図はあったから トクさんはその候補ではあったんだろうけど、 あの発言でガブリエルに代わる暗殺道具になったんだと思う。

・何故酒を呑んだタイミングで二人は会ったのか

→おそらくどちらかに会うよ うに女将が仕向けたのでは。

私の予想では最後にトクさんに「気持ちの踏ん切り付けるためにもう一度会って くれば?」とか言ったんじゃないかと 思う。

・コックが三人いたこと

→最後に三人コックがいたことは最後の映像見る限り確定。 営業時間中、あそこの食堂は三人しかいないはずなのになぜか二階の電気が点いてるのは、上に残りの二人が待機 してたからだろう。

 コックが声出さなかったのも、顔似てても声出すとバレるからなんだろうなぁ。

 女将がガブリエルのところに行くときや、グエンとトクさんが河川敷で会話してるときに謎の 人物が監視してたんだけど、これはおそらくコックやってない時に残りの二人のうちのどちらかがやってたんだろうと思う。グエンとトクさんの監視は暗殺の動向探るためだろうけど、 女将がガブリエルところに行くときの監視は女将の身体に危険が生じないように するためとかなのかなぁ。ここはガブリエル達がグルだった説とると謎ではある。

 

という感じです。

 

※1月 4日23時追記

 色々見てて気づいた点について

・相談の時に高頻度で近くの席にいたいた「赤い服の女」は誰か

 →これ本当謎。 やたらいたし目立つしで意味あるようにも見える。ただ 暗殺集団に女性は女将とヒナちゃんしかいない から、あれが誰なのかは割と謎。

※コメントにてKASAさんより、この点についてご指摘があり、この点について私の中では謎が解決いたしました。

 

KASAさんのコメント引用

赤い服の女性にだけモザイクがかかっています。 つまり、彼女にはスタッフが許可を得られなかった訳です。 なぜ彼女だけ許可が得られなかったのか? なぜ彼女は遅い時間に鏡前のあの席にいたのか? おそらく彼女の役割はミスリード要員ですが、裏の設定は、以前の事故の被害者で地縛霊なんだと思います。

 

確かに 今作で顔にモザイクがかかっていたのは彼女だけでした。他の通りすがりやただの客のモブの方にかかっていることはほとんどありません。顔だけで  個人を特定することは私企業である放送局では限界があるだろうに、他の方に モザイクがかかってないのは、おそらく「映った人にはその都度その場で直ぐに許可をとっていたから」 という設定なのでしょう。

まぁそうするとあの監視してたコックを担当してないときの幹部とも接触してたのか……?という微妙な違和感はありますが、そこはまぁコックのときはメガネやら髪型隠しやらしてたので、制作陣も気づかなかったのだろうということなんでしょう。

 

・途中の外国人 労働者の実態 や外国人犯罪についての解説の意図

→  外国人犯罪についての解説で「外国人が外国人に 犯罪をするケースが多い。」って解説が、本作の 「外国人集団(まぁ女将は日本人だけど)が親の仇の外国人のグエンを暗殺する」っていう ところを暗示してたんだと思う。外国人労働者の部分はガブリエルに目を向けさせる為のミスリード要素の印象。  

・偽名の意図

→ヒナ子=雛=子ども= 殺された富豪の 子ども

って意図と予想してる。

→ 女将心さんと 夫のアサオさんの名前

コメントにて、りさんよりこの点についてご指摘がありました 。

以下、りさんのコメント引用

アサオと心 アサオ と しん アサシン(暗殺者)

二人の名前は繋げるとアサシンなんですね。これは「しじんの村」のフクさんとシュウさんのようなノリで、少し懐かしいですな……!

 

・ この暗殺計画集団の リーダーは誰か

→女将が話の中心だが、本当の中心は ヒナちゃん。

途中で裏で夫のアサオに指示を出すヒナちゃんの様子が見られるところから、アサオ<ヒナちゃんなのは確定。

女将とヒナちゃんは微妙にわかりづらいけど、トクさんを利用することを決めた時、女将はヒナちゃんに確認 取ってる辺り、ヒナちゃんの方が決定権あると感じた。

勿論、ヒナちゃんのインタビューを見る限り、明確な上下関係があるわけではないし、ヒナちゃん が 女将を頼ってる側面があるとは思うけど。

そもそも、親の仇の暗殺なので、子どものヒナちゃんが決定権あると考えるのが筋な気がする。

最後のヒナちゃんの独白は 、これが親の仇討ち だということの明示と、首謀者がヒナちゃんだということを示してると思う。

 

以上です。